数理生物学演習向けPython環境 2025年度版

数理生物学演習向けPython環境 2025年度版

土, 4月 26, 2025

概要

数理生物学演習 2025年度向けのローカルPython環境を構築するための手順を説明する.

uv

Pythonのプロジェクト管理ツールのuvを使って環境構築する.

まずは,uvをインストールする.既に導入済みであればスキップしてOK.

以下では,パッケージマネージャー経由でのuvのインストール方法を示す.

公式マニュアルInstalling uv | uvに,その他のインストール方法についても詳しい説明がある. 好きな方法でインストールして良い.

Windows

scoopのインストール

Windowsではscoopを使ってuvをインストールする.scoopがインストール済みであればスキップしてOK.

PowerShellを開いて,以下のコマンドを打ち込む.

Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
Invoke-RestMethod -Uri https://get.scoop.sh | Invoke-Expression

scoopがインストールできたら,uvをインストールしよう.

scoopによるuvのインストール

PowerShellから以下のコマンドを実行しよう. scoopのコマンドの詳細については公式リポジトリのWikiを参照.

scoop install main/uv

インストールできたか確認しよう.

uv

uvのコマンドの説明が表示されれば,無事インストールできている.

macOS/Linux

homebrewのインストール

macOS(もしくはLinux)ではhomebrewを使ってuvをインストールする.homebrewがインストール済みであればスキップしてOK.

ターミナルを開いて,以下のコマンドを打ち込む.

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

homebrewがインストールできたら,uvをインストールしよう.

homebrewによるuvのインストール

ターミナルから以下のコマンドを実行しよう. homebrewのコマンドの詳細については公式コマンドドキュメントを参照.

brew install uv

インストールできたか確認しよう.

uv

uvのコマンドの説明が表示されれば,無事インストールできている.

数理生物学演習向けPythonプロジェクト

数理生物学演習向けのPythonプロジェクトを作っていく.

Pythonのインストール

Pythonをインストールしよう.uvは既にインストールされているPythonを検出するが,それ以外のバージョンをインストールしたいときがよくある.

ここではColabと同じバージョンのPythonをインストールしよう.

2025.04.26現在,ColabにはPythonの3.11.12がインストールされている. 3.11系をインストールしよう.

uv python install 3.11

プロジェクトの作成

プロジェクトはcompbio2025というディレクトリの中に作成する.

ここでは自身のホームディレクトリ下の作業ディレクトリ(WindowsだとC:\Users\XXX\working_dir\,macOSだと/Users/XXX/working_dir/)の内部に,compbio2025を作成する.他の場所でも構わない.

XXXはユーザーアカウント.

以下では,コマンドはWindowsではPowerShell,macOSではターミナルで実行していると想定する.

# working_dirへ移動
cd working_dir

# プロジェクトの作成(Pythonのバージョン指定オプション -p)
uv init compbio2025 -p 3.11

# プロジェクト内部へ移動
cd compbio2025

以下のようなファイルとディレクトリが作成された (.からはじまるものは隠しファイル/ディレクトリなので,エクスプローラーやFinderでは表示されていないはず).

.
├── .git
├── .gitignore
├── .python-version
├── main.py
├── pyproject.toml
└── README.md
  • main.pyはサンプルとして作成されているスクリプトファイル(実行するとHello from compbio2025!と表示される).
  • pyproject.tomlはプロジェクトの設定ファイル.
  • README.mdはプロジェクトの説明を記述するファイル.

必要なパッケージの導入

このプロジェクト内に演習で必要なパッケージをインストールする.

uv add numpy scipy matplotlib plotly jupyter jupyterlab

JupyterLabの起動

ノートブック環境で進めるためにJupyterLabを利用する.

プロジェクトディレクトリ内で以下のコマンドを実行すると,JupyterLabがブラウザで立ち上がる.

uv run jupyter lab

あとは,Colabと同様に適切な場所にノートブックを作成して,プログラミングを進める.

おまけ:VSCodeからの利用

Visual Studio Code(VSCode)からも利用できる.

ipykernelの導入

プロジェクトにIPython Kernelを導入しよう.

uv add ipykernel

Jupyter拡張の導入

VSCodeにJupyter拡張を導入する.

新しいノートブックファイルを作成し,カーネルを選択する

新しいノートブック(例えば,01/01.ipynb)を作成し,開く.

「カーネルの選択」をクリックし,.venvを選択すると,作成したプロジェクトの仮想環境で解析ができる.

最終更新日