論文が出版されました

概要

 腹足類(巻貝)の殻の形態をコントロールする殻成長の勾配パタンをCTデータから定量化する手法を開発しました.

 腹足類の殻は殻口縁辺部で炭酸カルシウムの結晶を少しずつ付加しながら成長します. 殻の“外側”が“内側”に比べ大きく成長することで,多くの腹足類では殻が巻くことになります(下図). 本研究は,こうして出来上がった殻が,どのような成長勾配のパタンから生じたかを定量的に検証するための解析手法を提供します.

 本手法は,殻の巻きパタンと殻口の形状が成長に伴い変化する場合(ヘビガイやノタウチガイなどの“異常巻き”巻貝)にも適用できるようデザインされています.

 本手法はマイクロCTスキャナーのデータ(3Dボクセルデータ)の利用を想定しています. 今後のCTデータの普及にともない活用できるケースが増えてくると考えています.

研究目的

 本研究は,清水啓介 博士(JAMSTEC)と佐々木猛智 准教授(東京大学総合研究博物館)との共同研究です.

論文情報

  • Noshita, K., Shimizu, K., & Sasaki, T. (2016). Geometric analysis and estimation of the growth rate gradient on gastropod shells. Journal of Theoretical Biology, 389©, 11–19. http://doi.org/10.1016/j.jtbi.2015.10.011